4–1 記事の種類一覧

CAS-UBの記事には記事の種類を指定します。

記事の種類の役割

記事の種類はCAS-UBの自動処理で重要な役割を果たしています。EPUBやPDFなどを生成するテーマで、本の構成、自動番号付けやレイアウト指定に記事の種類を使っています。たとえば、次のような指定を組み込んでいます。

PDFにおける記事の種類の役割

  • 目次を自動作成するとき、「カバーページ」、「タイトル前」、「タイトルページ」、「プロフィール」、「奧付」は目次に表示しません。目次に表示しない記事を参照。
  • ノンブルを振るとき、そのスタート番号やリセットする位置を記事の種類により決定しています。「記事スタイル」機能で記事の種類毎にレイアウトをカスタマイズすることができます。「記事スタイル」機能については、「CAS-UBによるPDF生成のためのガイド」(CAS-UB サポート&ガイドより配布)を参照してください。

EPUBにおける記事の種類の役割

EPUB生成時には、記事の種類は次のように扱います。

  • 手作りの記事は、編集時に設定したファイル名のままEPUBのコンテンツを構成するファイルとして登録します。
  • 自動生成の記事は、記事の種類に応じたファイル名で、出版物の種類で設定されている順序でEPUBのファイルとして登録します。
  • 記事の種類の情報は、各記事(XHTMLファイル)body要素のクラス(class)属性値として設定します。
  • 記事の種類毎に、それそれのレイアウトを設定する固有のCSSをリンクします。

詳細については、「CSSレイアウトのカスタマイズガイド」(CAS-UB サポート&ガイドより配布)を参照してください。

V5.0 で使える記事の種類一覧

縦組商業書籍では、索引や権利関係のページを横組に設定したり、参考文献ページの文字サイズ、一行文字数、行送りを本文と変更するなど多様なページレイアウト指定が混在しています。CAS-UB V5.0で使える記事の種類は、表4・1 記事の種類一覧に示すとおりです。

表4・1 記事の種類一覧
記事の種類説明
カバーページ(表紙)EPUBでは出版物の先頭に挿入します。ユーザーが用意した画像を使うか、自動的に作成する画像を使うかなどの指定ができます。指定は「生成」画面にて PDFとEPUBで個別に行うことができます。
タイトル前タイトルページの前の扉。英語の本の半扉などを想定しています。
タイトルページ(本扉)自動生成のタイトルページと、通常の記事と同じように手作業で作成するタイトルページを使えます。
自動生成は出版物のタイトルと書誌情報から自動生成します。手作りのタイトルページがあるときは生成する指定にしても生成されません。
権利関係PDF生成でもEPUB生成でも、「権利関係」の記事は常にタイトルページの直後に配置されます。
献辞権利関係の後に配置されます。
前書権利関係の後に配置されます。
目次自動生成の目次と、通常の記事と同じように手作りで作成する目次が使えます。
自動生成ではPDF生成時に本文の前に挿入されます。EPUB生成ではEPUBのナビゲーションファイル(nav.html)として出力し、さらに本文の目次(オプション)としても出力できます。目次に出力するレベルはPDFとEPUBそれぞれで指定できます。手作りの目次があるときは設定にかかわらず自動生成されません。
※ EPUB3の生成で「EPUB2と互換の目次」を生成する場合、手作りの目次は、記事のファイル名先頭をアルファベットにしてください。記事の種類が「目次」に設定された記事のファイル名先頭がアルファベットでない場合、epubcheckで「EPUB2と互換の目次」(NCX)がエラーになります。
目次後目次の後に配置されます。
本文の扉書籍本文の扉です。
プロローグ序章などで使います。
本文: 章本文です。
記事一覧で第1階層(出版物直下)にある本文は章として扱われます。
第一階層にあって初出の「未定」も章として扱われます。
本文: 節本文です。
記事一覧で第2階層にある本文は節として扱われます。
本文: 項本文です。
記事一覧で第3階層にある本文は項として扱われます。
本文: 目本文です。
記事一覧で第4階層にある本文は目として扱われます。
エピローグ本文の最後に配置されます。終章などで使います。
付録巻末に配置します。
後書巻末に配置します。
謝辞巻末に配置されます。
巻末注釈手作業の記事中の「」のマークアップから自動生成します。
図表一覧図とキャプションのマークアップから自動生成します。本文の後に挿入されます。図表一覧にはキャプションの付いていない図表は記載されません。キャプションの付いた図表がひとつもない場合、図表一覧は出力されません。
参考文献手作りで作成するほか、bibファイルから自動生成することもできます。
索引索引のマークアップから自動生成します。索引がマークアップされていない場合は出力されません。
プロフィール奥付の直前に出力されます。著者プロフィールを手作りしたいときに使います。
奥付自動生成の奥付と手作りの奥付を使えます。
最後に出力されます。書誌情報から奥付に出力する項目を引用して生成します。指定は PDFとEPUBで個別に行うことができます。自動生成の奥付と手作りの奥付は両方出力されます。
記事の続き前の記事の続きとして処理されます。EPUBなどでは生成時に前の記事と連結されてひとつのファイルになります。記事サイズが大きくなり過ぎて分割が必要なときなどに使用します。
未定過去に作成した出版物との互換のためのものです。記事の種類は「未定」は使わないでください。

区分・クラス名

区分
記事の種類区分は書籍の大きな構成です。出版物は、表紙、前付、本文、後付、奧付類の順序で構成されます。
記事の種類
日本語で編集中(ブラウザの優先言語が日本語のとき)に、記事編集において【記事の種類】に表示される名前です。( )で囲った記事の種類はCAS-UBの自動処理で作る記事のため、ユーザー向けの選択肢としては表示されません。
記事クラス名
記事の種類を表すアルファベットの名前です。EPUBではXHTMLファイルのbody要素のclass属性の値(<body class="">の""内)として設定します。また、PDFで記事毎にページレイアウトを指定する「記事スタイル」機能では記事クラス名を使います。「記事スタイル」機能については、「CAS-UBによるPDF生成のためのガイド」(CAS-UB サポート&ガイドより配布)を参照してください。
V3
〇印はCAS-UB V3.0(2015年9月)から新規に追加した記事の種類です。

自動と手作りの項は4–4 手作りの記事と自動生成の記事を参照してください。

表4・2 「書籍3」の記事の種類
区分
記事の種類
記事クラス名
V3
自動
手作り
備考
表紙表紙
cover


×

前付
タイトル前
before-title

×

本扉の前の扉(半扉
前付
タイトルページ
opening


×
EPUBのタイトルページ(本扉)
前付
(タイトルページ)
titlepage-auto


×
PDFのタイトルページ(本扉
前付
(手作り)タイトルページ
titlepage

×

タイトルページを手で作成するとき
前付
権利関係
rights

×

デフォルトで改ページ(本扉の裏)
前付
献辞
dedication

×


前付
前書
preface

×

前付記事
前付
(手作り)目次
mltoc

×

手作りの目次
前付
(目次)
mltoc


×
EPUB自動生成の目次
前付
(目次)
toc


×
PDF自動生成の目次
前付
目次後
preface-after-toc

×

目次の後の前付記事
本文
本文の扉
body-title

×

書籍本文の扉
本文
プロローグ
body-start

×

序章などで使うため
本文

chapter

×


本文

section

×


本文

subsection

×


本文

subsubsection

×


本文
エピローグ
body-end

×

終章などで使うため
後付
付録
appendix

×


後付
後書
postface

×

後付記事
後付謝辞
acknowledgment
×


後付
巻末注釈
xnotes


×
本文に注があるとき自動生成
後付
図表一覧
loft


×
本文に図・表があるとき自動生成
後付
(手作り)参考文献
references

×


後付
(参考文献)
references-auto


×
bibファイルがあるとき自動生成
後付
索引
publ-index


×
本文に索引があるとき自動生成
奧付類
プロフィール
profile

×

著者のプロフィールのため
奧付類
(手作り)奧付
colophon

×

手作りの奧付
奧付類
(奧付)
copyright


×
自動生成の奧付
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