一般の書籍の本文には、大見出し、中見出し、小見出しという見出しをつけて整理します。これはコンテンツの階層化にあたります。CAS-UBでは、コンテンツを階層化する方法として、①記事をツリー構造に配置する、②記事の本文の中で見出しのランクをマークアップするというふたつの方法があります。また、①、②を組み合わせて階層化する方法もあります。
(1) 記事をツリー構造にする
本文を記述するための記事の種類は「本文」のみです。本文の記事を階層化することにより、自動的に「本文: 章」「本文: 節」「本文: 項」「本文: 目」となります。これらの記事を使いわけるときは、章の記事の下に節の記事をおき、節の記事の下に項の記事をおき、項の記事の下に目の記事をおくというようにツリー構造にしなければなりません。
記事のツリー構造の編集は、記事編集画面の記事一覧で行ないます。
「本文」以外の記事は、記事一覧で階層化しても生成時に並べ替えられて同じレベルになります。「本文」以外の記事で見出しを階層化したいときは、記事内に見出しランクをマークアップしてください。
(2) 見出しランクをマークアップする
記事の見出しのランクをマークアップすると、見出しの階層化ができます。たとえば、「章」にはタイトルをつけます。さらに、章の本文には、ランク1('=')からランク6('======')まで見出しのランクをマークアップできます。このようにするとき、「章」のタイトルは章見出し、本文のランク1の見出しは節の見出し、ランク2の見出しは項の見出し、ランク3の見出しは目の見出しとなります。章見出しに続く本文または章のリードは章に続けて書きます。
記事自体を階層化する方法と記事の中で見出しを階層化する方法のどちらを使っても、コンテンツの階層化は同等です。
PDF生成では、すべての本文記事をひとつに結合してから組版処理をします。記事をどのように分割しても生成されるPDFのレイアウト結果は同じものとなります。PDFでは記事の分割方法については考慮する必要はありません。階層化のみがレイアウトに影響を与えます。
EPUBの記事の分割は、次のように考えてください。
HTMLHelpで、状況依存のヘルプ表示が必要な場合は、アプリケーションのメニューと記事のファイル名の対応付けを行ない、アプリケーションのメニューにあわせて記事を分割・階層化します。