10–2 円記号(¥)の扱い

Windowsアプリケーションは、キーボードで円記号(¥)をタイプすると、文字コードはU+005Cが入力されます。そして、マイクロソフトのMS明朝など多くの日本語フォントは、UnicodeのU+005Cを円記号(¥)として表示します。このため、Microsoft Word などで作成した原稿では、円記号を表すのにU+005Cを使うことが多くなっています。

しかし、Unicodeでは、U+005Cはバックスラッシュです。Microsoft以外の欧文フォントをはじめとして、日本語フォントでもU+005Cをバックスラッシュで表示するものがあります。

EPUBでは、字形はEPUBリーダーが内蔵するフォント依存となります。このため円記号を表すのにU+005Cを使った場合、円記号になるかバックスラッシュになるかは予測できません。これを回避するには、フォント埋め込みなどが必要です。

元の原稿が円記号にU+005Cを使っているとき、PDF生成でこれを円記号(¥)として表示するには、基本(ラテン)フォントにIPA明朝とIPAゴシックを割り当てます。CAS-UBのPDF生成ではフォントを埋め込みますので文字が化けることはありません。

関 連

PDFの「フォント設定」については、http://www.cas-ub.com/howto/で入手できる「CAS-UBによるPDF生成のためのガイド」で解説しています。

Unicodeは、円記号にU+00A5を割り当てますので、できるだけこちらを使うようにしてください。U+00A5は、Unicode番号を直接指定する方法で入力できます。

(1) CAS記法

{{¥}}3000

(2) 表示例

¥3000