第6章 見出しと本文にメリハリを付ける

本節で説明するスタイルセット機能を使うと見出し、段落、テキストなどの一部(組版対象項目といいます)に、ユーザーが記述したスタイルを適用してメリハリをつけることができます。

6–1 スタイルセットを適用できる組版対象項目

スタイルセットを適用できる組版対象項目は次の通りです。

  1. 前付、後付など記事のタイトル(但し、一部の記事は除く。詳しくは表6・1 スタイルセットを適用できる組版対象項目を参照。)
  2. 範囲指定したテキスト
  3. 表のセルとコラム
  4. 特殊化したブロックのキャプション(2018年2月15日追加対応)

タイトルへの指定

  1. 表6・1 スタイルセットを適用できる組版対象項目でブロックに分類している項目は、その組版対象項目を囲むブロックへのレイアウト指定になります。インラインに分類している項目は行内または改行で2行に渡るテキストの範囲へのレイアウト指定になります。
  2. 章(レベル1)・節(レベル2)・項(レベル3)・目(レベル4)については、タイトル/見出し(ブロック)、および番号(インライン)、タイトル/見出し・テキスト(インライン)にスタイルを適用できます。
表6・1 スタイルセットを適用できる組版対象項目
組版対象項目
組版対象クラス名
分類
表紙・タイトル
s-title-of-title-page
ブロック
表紙・サブタイトル
s-subtitle-of-title-page
ブロック
表紙・著者
s-author-of-title-page
ブロック
表紙・発行日
s-pubDate-of-title-page
ブロック
表紙・発行会社
s-pubCompany-of-title-page
ブロック
タイトル前タイトル
s-title-of-before-title
ブロック
献辞タイトル
s-title-of-dedication
ブロック
前書タイトル
s-title-of-preface
ブロック
記事編集で作成目次タイトル
s-title-of-mltoc
ブロック
自動生成目次タイトル
s-title-of-toc
ブロック
目次後タイトル
s-title-of-preface-after-toc
ブロック
本文の扉タイトル
s-title-of-body-title
ブロック
プロローグ・タイトル
s-title-of-body-start
ブロック
章タイトル
s-title-level1
ブロック
章番号
s-title-level1-number
インライン
章タイトル・テキスト
s-title-level1-text
インライン
節見出し
s-title-level2
ブロック
節番号
s-title-level2-number
インライン
節見出し・テキスト
s-title-level2-text
インライン
項見出し
s-title-level3
ブロック
項番号
s-title-level3-number
インライン
項見出し・テキスト
s-title-level3-text
インライン
目見出し
s-title-level4
ブロック
目番号
s-title-level4-number
インライン
目見出し・テキスト
s-title-level4-text
インライン
エピローグ・タイトル
s-title-of-body-end
ブロック
付録タイトル
s-title-of-appendix
ブロック
後付タイトル
s-title-of-postface
ブロック
謝辞タイトル
s-title-of-acknowledgment
ブロック
巻末注釈タイトル
s-title-of-xnotes
ブロック
図表一覧タイトル
s-title-of-loft
ブロック
記事編集で作成参考文献タイトル
s-title-of-references
ブロック
自動生成参考文献タイトル
s-title-of-references-auto
ブロック
索引タイトル
s-title-of-publ-index
ブロック
プロフィール・タイトル
s-title-of-profile
ブロック
記事編集で作成奥付タイトル
s-title-of-colophon
ブロック

テキストの範囲・表のセル・コラム

テキストの範囲(インライン)・表のセル(ブロック)・コラム(ブロック)に対してstyleset1~styleset20のクラス属性を指定して、スタイルセットを適用できます。

表6・2 スタイルセット
組版対象項目
組版対象クラス名
分類
強調範囲指定
s-strong
インライン
修飾範囲指定
styleset1~styleset20
ブロックまたはインライン

  • 1)テキストの範囲へのクラス属性は次のように([[[~]]])で囲って、開始マークに :stylesetN を指定します。
デジタルファーストを実現するためには、原稿の編集において、様々な出力に使える汎用的なコンテンツを準備することが必要です。CAS-UBのUBは[[[:styleset1 Universal Book]]]という意味で、汎用的な書籍内容のことです。
注 意

目次に:stylesetNを適用させない

:stylesetN クラス属性は、タイトル及び見出しのテキスト範囲にも指定できます。
タイトル及び見出しに指定した :stylesetN クラス属性は、自動生成の目次にも適用されますのでご注意ください。
タイトル及び見出しに指定した :stylesetN クラス属性を、目次に反映させたくないときは、 styleset-pdf.css で :stylesetN クラス属性の設定に、
  enable-toc: false;
を追加してください。

  • 2)表のセルには次のように開始の|マークに :stylesetN 指定します。
|:styleset1 アラビア文字|
  • 3)コラムには次のように([[[:col~]]]のブロック)の開始マークに :stylesetN を指定します。
[[[:col:styleset1 =コラムタイトル
デジタルファーストを実現するためには、原稿の編集において、様々な出力に使える汎用的なコンテンツを準備することが必要です。
]]]
  • 4)キャプションには、キャプションの開始マーク( = )に :stylesetN を指定します。
[[[:fig =:styleset1 キャプションテキスト
{{fig01.png|fig01}}
]]]

スタイルセットを適用できない記事の種類

次の記事の種類に対しては、スタイルセットを適用できません。

  • タイトルページ
  • 権利
  • 奥付

6–2 スタイルセットのファイル名とアップロード場所

スタイルセットのファイル名は styleset-pdf.css とし、スタイルシート画面でアップロードしてください。

6–3 スタイルセットの記述方法

スタイルセットは、CSSスタイルシートのように記述します。

.<組版対象クラス名>{
特性:特性値;
}

(例)章のタイトルの下に罫線(細い実線)を引くstyleset-pdf.cssに次のように指定します。

.s-title-level1 {
border-bottom-width: thin;
border-bottom-style: solid;
border-bottom-color: black;
}

PDFは次の図のようになります。

images/border-bottom.png

図6・1 章の見出しを扉として下に境界線を指定した例(右)

6–4 組版対象クラスに指定できる特性と特性値

表6・3 組版対象クラスに指定できる特性と特性値
項目
特性
特性値
フォントファミリー名

font-family
フォントフォルダにあるフォント名, システムにあるフォント, serif, sans-serif, monospaceフォント設定本文範囲の――]
フォントサイズ

font-size

長さ("mm", "in", "pt", "em")
フォントウエイト

font-weight

100, 200, 300, 400, 500, 600, 700, 800, 900, bold, bolder, lighter, normal
フォントスタイル
font-style
italic, normal


color

色 (名前 red), 16進数 #ff0000, rgb(255, 0, 0)
背景色
background-color

ボーダー上
border-top-width
長さ

border-top-style
線の種類(dashed, dotted, double, groove, hidden, inset, none, outset, ridge, solid)

border-top-color

ボーダー下
border-bottom-width
長さ

border-bottom-style
線の種類

border-bottom-color

ボーダー左
border-left-width
長さ

border-left-style
線の種類

border-left-color

ボーダー右
border-right-width
長さ

border-right-style
線の種類

border-right-color

パディング上
padding-top
長さ
パディング下
padding-bottom
長さ
パディング左
padding-left
長さ
パディング右
padding-right
長さ
さらに詳しく

この他にもAH Formatterで指定できる属性と属性値も使えます。詳しい情報については cas-info@antenna.co.jpまでお問い合わせください。