簡単な段落を例として、CAS記法によるマークアップとそれがどのようなHTMLになるかを説明します。そして、成果物であるEPUB、PDFのレイアウトにどのように反映されるかを説明します。
CAS-UBのテーマでEPUBとPDFを作成するだけであれば、HTMLについて意識する必要はありません。自分でEPUBのレイアウトを変更するためにCSSをカスタマイズする場合には、HTMLを意識しなければなりません。
段落はHTMLでは<p>~</p>で囲った要素として表します。CAS記法での段落は、文章の前後を空行で区切ります。「段落1」と「段落2」の二つの段落を作るには間に空行(先頭に改行を入力)を入力します。
段落1 段落2
そうすると次のようなHTMLになります。
<p>段落1</p> <p>段落2</p>
「段落1」を中央寄せ、「段落2」を右寄せするには次のように入力します。
:center 段落1 :right 段落2
<p class="center">段落1</p> <p class="right">段落2</p>
CAS-UBシステムは、EPUBとPDFを作成するときのテーマを用意しています。そのテーマに「center」クラス属性には中央寄せ、「right」クラス属性には右寄せになるようにレイアウトを設定しています。そこで、成果物としてのEPUBとPDFを生成すると「段落1」が中央寄せ、「段落2」が右寄せになります。
テーマに組み込まれている属性については、第9章 CAS記法の属性マークアップリファレンスを参照してください。
CAS-UBで生成するEPUBのレイアウトをカスタマイズするには、CSSスタイルシートを自分でカスタマイズEPUBレイアウトします。12–3 レイアウトのカスタマイズ(ユーザー・スタイルシート)を参照してください。